トレードで長く勝ち続けるために最重要なのは資金管理(リスク管理)です。勝率よりも「負け方」を整えることで、口座残高が右肩上がりになりやすくなります。
資金管理が重要な理由
- ドローダウンを浅く保てる:資金の減りを小さくすれば回復が早い。
- メンタルが安定:想定内の損失なら感情的になりにくい。
- 再現性が上がる:毎回のリスクが一定だと、期待値どおりに収束しやすい。
ロット計算の基本(リスクは口座の1〜2%)
1回のトレードで許容する損失額を口座残高の1〜2%に固定します。
- 許容損失額 = 口座残高 × 許容リスク率
- 取引数量 = 許容損失額 ÷(損切り幅pips × 1pipsあたりの価値)
※ 1pipsあたりの価値例(FX, 円口座):USD/JPYの1万通貨 ≒ 100円/1pips
損切りルールの作り方
- 損切り位置を先に決める:直近の高値/安値やサポレジ、ボラに基づいてpipsで設定。
- ロットは損切り位置に合わせて決める:損切り幅が広い時はロットを下げる。
- 機械的に執行:逆指値を必ず入れ、感情で動かさない。
実例:具体的なロット計算
ケースA:資金10万円、許容リスク1%(=1,000円)、損切り幅20pips、USD/JPY、1pips=10円(=1,000通貨)
- 許容損失額:1,000円
- 必要ロット:1,000 ÷ (20 × 10) = 5(=5,000通貨)
ケースB:資金50万円、許容リスク1.5%(=7,500円)、損切り幅40pips、1pips=100円(=1万通貨)
- 許容損失額:7,500円
- 必要ロット:7,500 ÷ (40 × 100) = 1.875(≈1.9万通貨)
よくある失敗と回避法
- 損切りを動かす:最初に置いた逆指値は動かさない。根拠が崩れたら即撤退。
- ナンピンで平均価格を下げる:計画外のナンピンは口座を破壊する。戦略に組み込むなら総リスク上限内で。
- 連敗でロットを上げる:逆に連敗時はロットを落とす(例:基準の半分)。
運用ルールのテンプレ
- 1トレードの許容損失:口座の2%
- エントリーは取引量の多くなるロンドン市場~ニューヨーク市場で行う
- 週次で成績レビュー:勝敗よりルール遵守率を確認
まとめ
資金管理は「攻め」ではなく口座を守る最強の武器です。毎回のリスクを一定にし、損切り幅に合わせてロットを調整するだけで、成績は安定します。まずは「口座の1%」から始め、慣れてきたら最大でも2%までに抑えましょう。
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